木質バイオマス発電

信州の 山なみ見わたす 陽だまりの町・東御市、ここに木質火力発電所ができるって?!

木バスニュース6号より 羽毛山区は、稼働反対が第一です 

       羽毛山区は、稼働反対が第一です              

                             羽毛山区 住民

 

 羽毛山区の工業団地に真っ黒な建物と銀色に光る焼却炉が出来上がり、近く稼働と。市の南斜面側からよく見えるこの建物が何であるのか知っている市民は、今もってわずかです。「あの建物は何?」と多くの市民が言っているのです。というのは着工直前まで隠されて、市民は「火力発電所」とは知らなかったのです。

 ようやく新聞で報道され、それを知った市民(女性4人)が木質バイオマス発電の勉強会を立ち上げ、東御市民のみでなく、上田市小諸市等に広がり、市に説明を求めました。でも市側は拒否。

 地元である羽毛山区もこれはおかしいと感じ始め、住民85%の反対署名を集めたところ、何と、建物が出来上がった今年3月8日、初めて、羽毛山区の住民だけに限りということで、市から説明がありました。

 

 何年か前、諏訪方面の工業薬品会社を区の工業団地に誘致したいという話があり、羽毛山区の一戸に一人が出席の下、会社より説明を受けました。ところが薬品製造の過程で煙を出すことがわかり、区民は子孫にきれいな空気の下で生活させたいと、立地反対が多数でこの企業は来られなくなった経過があります。

 ところが2年ほど前、工業団地売買契約成立が市報で明らかになったのです。何と、清水建設が親会社の火力発電だったのです。世界的に火力発電が問題になっているこの期に及んでです。

 

 5年ほど前の議事録から「この区画は以前他企業が立地しようとしたが区民の反対で誘致できなかった。区民への説明会開催には非常に慎重に扱った方が良いため、むやみに話をせずに進めたい」という文章が出てきたのです。これが市長から出た言葉だったのです。もう怒り心頭です。

 「区民・市民に納得してもらうまでよく説明せよ」が、市長が言うべき言葉ではないでしょうか。

 市議にも、市の職員の中にも、「こんな大きな仕事を市民、区民に知らせないで水面下で進めることはいけない」という人は一人もいなかったのでしょうか。

 羽毛山区民はすべての企業に反対しているわけではないのです。すでに3社の企業が来て稼働しています。

 木質火力発電の話は飯山市では断わったのに、東御市は引き受けたということです。

 

 この火力発電は近隣のみの山の木をチップにして今後20年間昼夜燃やし続けるそうですが、果たして木材は足りるのでしょうか。元々火力発電は東日本大震災の汚染された木材等を燃やすため、全国300ヶ所に作る予定で計画され、すでに東北地方では何基もでき、住民の反対が大きくなっています。放射能汚染地域からは持ち込まないと言っていますが、県内にも汚染地区はあちこちにあります。

 

 羽毛山地区は、現在まで50年以上も煙を出し続けているゴミ焼却場と、火力発電所に挟まれました。西風の時はもろに羽毛山住民は煙を吸うのです。そして農地にも化学物質、放射能は堆積します。

 市長はじめ職員、議員は市民の健康や安心安全な食物をどう考えているのでしょう。市の農産品のクルミ、ワイン、北御牧自慢の米や白土芋にも、煙はその日の風によりどこまでも行くことを考えないのでしょうか。

 

 羽毛山区民は、最近会社と市で結んだ覚書に対して色々条件を付けた要望を行なっていますが、覚書以前に、羽毛山区としては、稼働反対が第一です。

 本当に住民として、これから何十年も、二カ所もの煙を吸うかと思うと本当に不安です。 

 

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羽毛山地区に並ぶ火力発電反対の立て看板