木質バイオマス発電

信州の 山なみ見わたす 陽だまりの町・東御市、ここに木質火力発電所ができるって?!

投稿 「無意味な測定」

 チェック市民会議の会員です。

 

 信州ウッドパワー社(以下WP社)が「放射線による線量を定期的に測定」すると表明したことが報道されました(共産党東御市議団発行「東御民報2020年2月号」)。

共産党市議団が「燃料材の放射能測定実施へ」と大きな見出しを掲げているため、この記事を読んで安心された方もいるのではないかと思います。

 しかし、この記事で示された測定は放射能を測定したことにはならない測定、つまり無意味な測定なのです

 

 WP社は次のような測定をすると報じられています。

① 燃料材の表面線量率を測定する。

 ※ ただし、福島原発事故当時の汚染プルームの影響を受けた地域から搬入される木

材から無作為抽出した代表木のみ測定

② 焼却灰の表面線量率を測定する。

 

 表面線量率(μ㏜/h)を測定するということなのですが、

測定しなければならないのは放射能の濃度(1kgあたりの放射能:Bq/kgなのです。

基準値も放射能濃度(Bq/kg)で定められています(薪の基準値40Bq/kg  立木の基準値

は存在せず)。

 超高線量のものの場合に、線量率から放射能濃度を簡易的に推測することは稀にある

そうですが、線量率を測定しても放射能濃度を測定したとみなすことはできません。

そのことは、国のガイドラインにも明記されています(環境省放射能濃度等測定方法

ガイドライン」)。

 

 自社の信用を失ってしまうような無意味な測定をすると、なぜ、WP社が表明したの

か、理解に苦しみます。また、安心要素とならない無意味な測定を「燃料材の放射能

定実施へ」と安心要素として報じたことの罪深さには愕然とします(今回の報道で明ら

かになったのは、むしろ、福島原発事故当時の汚染プルームの影響を受けた地域からも

材を搬入して燃料とする予定だという不安要素の方だというのが私の感想です)。

 

 以上のことについて、共産党市議に指摘し、適切な対処を要望しましたが、無意味な

測定について多くの方に知っていただきたく投稿いたしました。